About us……

小さい頃から無類の犬好きで、TV番組ラッシーを見て長い間コリーに憧れていました。

小学校3年の時に同級生がシェパードを飼い始め、それを見たさに毎日通ったものです。

中学生になってようやく自分の犬を持ちました。

93年、たまたま車で通りがかった店先でゴールデンの子犬を見かけたのが始まりで、

その子犬で偶然にショーイングを始めました。

「知らぬが仏」とは怖いもので、プロハンドラーが鎬を削る激戦の中、素人の私が

平然と「ルンルン気分」でハンドリングしていた思い出は、今振り返っても赤面です。

その後すぐに、私のファースト・ラブである花梨に出会いました。

花梨は、本当に素晴らしい気性のラブで、私はすぐにラブラドールの虜になりました。

花梨は当時まだ貴重だった英国からの輸入犬で、この子をお譲り頂いた京都の長谷川氏の元で

色々な事を教えて頂きました。ドッグショーやアジリティ参加、訓練競技会など、

犬と一緒に楽しむ喜びを、私に教えて下さったのも長谷川氏です。

そして素晴しい気性のこのラブは、私のラブ人生のきっかけとなり、今日に至っています。

当時は何も知らないファンシャーでしたが、その後、花梨の父犬BALRION BLACK AND TANの縁で

英国バルライオン犬舎と交流が始まり、また99年に立ち上げた「京都ラブラドールクラブ」の

創立展にジャッジとして来て頂いた縁で、英国ブースゲート犬舎との

交流も始まり、今日も長く友情が続いております。

花梨との出会いで、この素晴らしい犬種の魅力に取り憑かれた私は、その後こうした

本場英国のトップブリーダーの方々との交流を深めてゆきました。

その中で彼らは、私に「本当に価値のあるもの」と「本物のブリーダーの姿や信念」など

ブリーダーとしての「知識と意識」を、長い月日を掛けて教えて下さいました。

また自分なりにも日本に於ける大先輩の指導や、国内のブリーダー仲間達と一緒に

沢山の勉強を重ね、真面目にホビー・ブリーダーとして日々過ごす中、

光栄にも2007年4月には、世界最大であり、アメリカ最古のポトマック単独展の

有料セミナーに日本人初のスピーカーとして招聘され、世界のトップブリーダーを前に

「日本に於けるラブラドールの現状と発展」をテーマに講演をさせて頂きました。

この事は、私にとって大きな経験であり、且つ大きな誇りとなりました。

またそれ以上に、これをきっかけにして国内のラブ友達との交流が深まり、沢山の

真面目な友人達が応援して下さったことは、「生涯に於ける宝」だと感謝しています。

その後、事前取材にご協力頂いた日本のブリーダー仲間からも、

「この事は、セミナーに参加された多くの方々から『非常に好い講演内容であった』との感想を

聞くにつけ、今後日本のラブ界が世界のラブ界の一員として認めて貰う為の

活動として、非常に意義のある大きな一歩であったと感じています。」

との嬉しいコメントを頂きました。

ノルブリンカ犬舎の2世であるダイアナは、犬質・気性共に優れたラブラドールでしたが、

残念ながら子孫に恵まれず、その後10年間ブリーディングの空白期を経験しました。

そんな時、10年に及ぶ交流を経て、私を「ブリーダー」として認めて下さったバルライオン犬舎の

ジョンとサウジー、そしてブースゲート犬舎のデービッドとマリリンから

幸運にもロータスジャスミンを譲り受け、2008年、ようやくこの素晴らしい

基礎犬と共にブリーダーとして第二の人生(犬生??)を歩み出そうとしています。

長年に渡る海外トップブリーダー達との交流から、自分の知識と意識を深めるにつけ

ノルブリンカ犬舎は、今後も愛するラブラドールの名実共の向上と、自分が拘るタイプの

追求と維持、そして大きくは日本のラブ界のグローバルな成長の為にだけブリーディングを行い、

決して健康面で不安の残る、不本意で無駄な繁殖・販売は一切行わないという

姿勢を堅固にしています。

 また繁殖に於いては、現在出来る限りの「遺伝病疾患検査及び評価・登録」を行い、

適切と判断した親犬に限定しブリーディングする事で、将来の健康面向上に努めています。

これは、私の子犬達が将来ショーで活躍しようと、また生涯を家庭犬として過ごそうと、

まず健全である事が、「命」に対する、一番大切な責任だと確信しているからです。

海外に於いては、信頼の置けるブリーダーは「犬種の番人」と呼ばれており、その犬種の

将来を託され、その名に恥じない活動を続けています。

私も同様に、日本の将来を担う子犬達の健康面向上に努める事が、ブリーダーとして、

まず一番大切な心得であり、また今後の責任を担う第一歩であると信じています。

またラブラドールの大きな特徴は、その穏やかで聡明な気性にあります。

現在も様々な方面でラブが活躍していることが、その証ですが、この貴重な性格を守ることも、

繁殖に於いては、ブリーダーの大きな義務だと思っています。

この様な取組みは、海外ではブリーダーとして当然の常識ですが、日本では近年になって、

ようやく意識が芽生えたばかりです。

この様な考えから、私は上記のポトマック単独展に於ける講演の最後を、次のような

言葉で締めくくりました。

*****************************************

In Japan, everything has just started but, near future,

all of you here today would think

“As that breeder from Japan said, Japan has changed.”

To make that day come true, I will do my best and never give up.

 I’m closing my presentation by quoting the word of Chinese Writer Lu Xun,

 “Hope cannot be said to exist, nor can it be said not to exist. It is just like

roads across the earth. For actually the earth had no roads to begin with,

but when many men pass one way,

A RORD IS MADE.”

これまでお話ししたように、日本は全てがこれからです。しかし近い将来には、必ず

此処に集まって下さった方々が「あの時のセミナーで日本のブリーダーが言っていた通り日本は確実に

向上した」と思ってくださる日が必ず来るよう、決して諦めずに、仲間達と精一杯頑張って行きたいと

思います。

最後に私の大好きな魯迅の言葉を引用して、私の講演を終わります。

「希望というものは、あるとは言えないし、また無いとも言えないものです。

丁度それは地上の道に似ています。この地上には、元々道など無かった。

歩く人が増えれば、そこに道が出来る」

*****************************************

私達は小さな犬舎であり、限られたブリーディングしか出来ませんが、

愛するノルブリンカのラブラドール達が、自分たちの犬舎と、今後日本の発展に

少しでも寄与し、またご縁のあった御家族にとっては、生涯かけがえのない伴侶と

なることを願っています。



 最後に、ラブ人生のきっかけを与えて下さり、沢山のご指導を下さった長谷川氏、

私をブリーダーとして認め、数々の貴重な恩恵を与えて下さったジョンとサウジー

デービッドとマリリン、そして私の大切なラブ仲間達に、改めて感謝の意を捧げます。